ぱにーに通信

【一次加工】おから微粉末(その2) 花見事業所

花見事業所です。

前回の「①神倉(かんのくら)大豆とは」「②調達について」に引き続き、この「おから微粉末」が売れている2つ目の理由、微粉末にするまでを説明します。あんがい手間がかかります。

③乾燥処理
前回も申し上げたとおり、生おからは水分量も多く傷みやすいので、すばやく高温の熱風で水分を飛ばさなければなりません。しかし過ぎると、熱によって焦げなどの変色、風味が落ちてしまいます。また、しっかりと乾燥しておかないとカビなどが発生することがあります。当社の場合、生おからで80%位の水分率を5%以下まで乾燥させます。

④粉砕
乾燥した神倉おからは、パラパラになるわけでもなく、お互いがくっついたような塊になってしまいます(上の写真)。以前、他のおからでは、パラパラ状態になったのですが、なぜか同じようにはなりません。この場合一度、粗めに粉砕します。一般的に使用されているこの機械は、金属を高速に回転させて粉砕させます。出口にフィルターを設置して、ある程度の細かさで出てくるなるまで連続稼働させます。次に、石臼式の粉末機にかけ、300メッシュ(約50μ)~500メッシュ(約30μ)くらいが大多数を占めるような加工をしています。抹茶に使用されるのと同様に、少しずつゴリゴリとすりつぶしていきます。曖昧な表現をしているのは、厳密にサイズ揃えようとすれば、振るい機を使用しなければなりませんが、これまで以上の相当な時間と手間が更にかかってくるので、当社ではそこまでは実施していません。コストを積み上げると価格が高くなってしまうからです。現在のままでも十分に菓子材料として使えますので、これくらいの満足度に抑えました。

最後に、「神倉」という地名の由来ですが、国宝「三佛寺投入堂」のある三徳山の南に位置し、神様がおいでになる場所ということらしいです。また「三朝」という地名も、三晩泊まって三度朝を迎えれば難病も治ると言われたことから名付けられたとか。その他にもいろいろと伝説や由来の多い場所です。この三朝神倉大豆に関わったことも何かのご縁かと思います。「おから」を購入してもらって、そこからでも「三朝」に興味を持っていただきたいです。