「場面緘黙」とは。
私が福祉事業所を始める前、まだ、一般のパン屋さんを経営していた頃、
一人の男の子が、お店のお手伝いに来ていました。
その男の子は、全く喋りません。
でも、こちらの言っている事は、よく分かってお手伝いしてくれるのですが、お返事をする事も喋る事もなく…
何故だろう…
その後、ぱにーには、福祉事業所になりました。
以前にも書きましたが、沢山勉強した本の中に、
「どうして声が出ないの?」という本があります。
分かりやすく、マンガです( ^ω^ )
「この本は、家ではよく話せるが、学校や幼稚園・保育園などでは話せない場面緘黙の子どもの理解と支援を深めるために書かれた本です」
と前書きにあります。
そう、「場面緘黙(ばめんかんもく)」と言うのだそうです。
確かに、ぱにーにを利用している方の中にも、お家ではよくおしゃべりするけど、ぱにーにでは、殆どおしゃべりされない方がいらっしゃいます。
この本を読むと、脳の中にある「へんとうたい」という、危険に反応するところがあって、そこが、ちょっと敏感なんですって(^.^)
「危険」というと、危ない事のように思いますが、そこはそうではなくて、どちらかというと「不安」の方が近いかもしれませんね。
なので、本当は、頭の中では、ちゃんと言いたい事が分かっているのに、口から言葉が出ないだけなのです。
勿論、どうしたら良いかという、アドバイスも書いてあります。
この本は、とても参考になりました。そして、この本を読むことがきっかけで、「場面緘黙」について、精神保健センターの先生にお話を聞いたり、研修会に出たり、他の本も読んだりと、理解を深めていきました。
「何故、喋れないのか」
理解をする事は、とても大切ですね。
これは、あくまで私の考えですが、
一般的に、まず「挨拶をしましょう」と言います。
挨拶出来る、出来ないが、一つの評価になる時もあります。
でも、「心で思っていても、なかなか、その言葉が口から出ない人もいる」という事を知るのは大切です。
その事を知っていれば、挨拶出来るようになる日を、ゆっくりと待てばいいと思うのです。
「挨拶が出来ない」事だけに注目し、「挨拶しましょう」と、ただ言い続けるのではなく、「何故、出来ないのか」に注目し、寄り添いながら、一緒に出来る日を待ちたいなぁ〜と思うのです(*^^*)
時々、ぱにーにで勉強に使っている本を、ご紹介していきたいと思います。