【原料】生姜の入荷(その3) 花見事業所
前回に続いて、生姜加工についてお話します。今回からが花見事業所の作業になります。
③洗浄
生姜加工で一番大変なのは、洗浄と皮剥きです。その形状から、とても手間のかかる作業です。もったいなあと思いながらも、小さな突起は削り取り、皮をピーラーで剥くと、すごく小さくなってしまいます。しかし、ここでしっかりと剥いて洗浄おかないと、土やホコリが残り微生物によって汚染されていまいます。根菜類には共通していることなのですが、根や芽の付け根や凹凸を取り除くことが重要です。実際に使える部分がほとんど残らなかったということもあります。これを歩留まりといいます。
④シロップ漬け
綺麗にカットした生姜をスライスして、シロップ液といっしょに真空パックし、しばらく寝かせます。以前、効率のためと思い、試しに1週間位の浅漬けサンプルを使ってケーキを焼いてもらいました。パウンドに馴染まない感じでした。これを熟成というのかわかりませんが、時間をかけて漬けた方が美味しいという物もあります。
⑤乾燥
市販されている国産生姜パウダーはとても高価だと思います。主な理由は、生姜の90%は水分だからです。そして、①で述べたように歩留まりが悪く、また、乾燥や粉砕過程でも、少しずつなくなってしまいますので、完成してみると悲しくなるくらい少なくなってしまいます。仕入れたときの1/20位の重量比でしょうか。
正直言って、ここまで手間をかけなくても、市販品を使ってもらったほうが、安くて効率がいいと思います。しかし、製造現場から見ると、少ない量でもギュッと辛味が強くて風味が良いそうです。そして、できるかぎり鳥取県産を使いたいです。
少量加工だと効率が悪いので、将来的には加工量を増やして、市販できるよう目指します。